投稿

2021の投稿を表示しています

両毛ひとり旅4―桐生「ジュウデンケン」地区と「ベーカリーカフェ レンガ」

イメージ
前回までの記事はこちらです。 両毛ひとり旅1 両毛ひとり旅2 両毛ひとり旅3   さくっと足利市を観光し、足利のおいしいものを楽しんだ後、JRに乗って桐生市へ移動しました。 桐生市も、足利市とともに両毛地域圏を構成する市のひとつで、織物業がとくに有名です。 事前リサーチで気になっていた観光の見どころとしては、織物の博物館的なところ(複数ある)と、江戸時代から明治時代ごろに立てられた建造物が残る街並み「重伝建エリア」。 織物の博物館的なところは16:30ごろには受付終了、建物ウオッチングも日が暮れたらできなくなってしまうので、午後の早いうちに桐生に来なければと思っていたのですが、足利観光を満喫していたら、予定より遅くなってしまいました。 まずは、JR桐生駅から歩いて10分程度の「桐生織物記念館」に行きました。 1階は織物製品の販売場、2階が展示室となっています。 2階にのびる階段の感じなど、この建物自体もおそらく歴史のあるものではないかと思います。 展示室には、絹糸の生産過程やいろいろな種類の織機、そして桐生織の製品が所狭しと展示されていました。 案内スタッフのかたに聞いたところ、「桐生織」にはさまざまな織り方があるようですが、素材は絹から化繊まで、そして製品も和服に使う反物や帯からスカーフ、小物まで「なんでもあり」なのが桐生織の特徴だそうで。 ただ、続日本紀に和銅7年(714年)に上野国(上毛)が織物を献上した記録があるとのことで、この辺りの織物の歴史がものすごく古いことは間違いないようです。 時代が下ると、農家の人たちが養蚕や機織りを兼業で営んでいたそうです。 (参考  http://www.kiryuorimono.or.jp/kinenkan/ )   桐生の織物の歴史にふれたところで、次は「桐生新町重要伝統的建造物群保存地区」を見に行きました。  桐生建物記念館からは歩いて5~10分ほど。 南北約820mの範囲に、古い建物が多く保存されています。 桐生新町は1591年から町として作られました。 この「重伝建(ジュウデンケン)地区」には、江戸時代末期から明治、大正、昭和初期に建築され、町屋、蔵、石造り、レンガ造り、コンクリート造り、のこぎり屋根などのさまざまな種類の建築が残っています。 日が短く、すでに西日の気配がしているので、早足です。 のこぎり屋根は、繊維

両毛ひとり旅3―足利食べ歩きおやつ「岡田のパンヂュウ」と足利学校

イメージ
これまでの記事はこちら。 両毛ひとり旅1 両毛ひとり旅2 濃いめのソースが効いたポテト入り焼きそばと足利シュウマイに舌鼓を打ったあと、鑁阿寺から歩いて5分のところにある御嶽神社へ向かいました。 お目当ては神社の参拝ではなく、小さな境内の一角で営業している移動式屋台「岡田のパンヂュウ」です。 通行人のいない車道沿いにいきなりそこだけ行列ができており、 遠目にも、 不思議な光景でした。       屋根付き・前面ガラス張りの屋台の中では、大きめのたこ焼き器のような鉄板を前にして、お店のお父さんとお母さん、息子さんと思われる3人がせっせと「パンヂュウ」を作っています。   お父さんが生地を配合し、少量を型に流し込みます。 ひとつひとつにあんこを入れてさらに生地を流し込み、焼き上げます。 生地の焼き上げはお父さんと息子さんが交代でしている様子。 焼き目がついたら平らな鉄板に取り出して、帽子型の平らになっている部分も焼いて、できあがり。 お母さんが注文個数を包み、支払いを済ませ、お客さんに手渡します。 私がついたときは行列は10人に満たなかったと思うのですが、結局20分ほど待ちました。 一組20~30個ほど買っていくのがふつうのようなので、思ったより時間がかかったみたいです。 でも、連係プレーでパンヂュウができていく様子を、お菓子が焼き上がるときのあの甘い香りを吸い込みながら見ているのは、幸せな時間でした。 お値段、3個で100円。   待ちに待って3個買い、待ちきれない思いで急いで鑁阿寺に戻って、境内のベンチで食べました。  甘い生地とあんこの組み合わせは今川焼のようですが、生地のまるい表面はしっかりめに焼き目がついていて、少しだけカリッとしています。 香ばしい。 この大きさ、とまらなくなりそう。 お母さんと小中学生くらいの男の子、おじさん、お姉さん、いろんな年代の地元の人と思われる人たちがたくさん買って行っていました。 おやつや、親戚が集まるときや、ちょっとした手土産に、足利の人はパンヂュウをたくさん買ってきて、みんなで食べるんだろうなあ、と思いました。 足利っ子にはパンヂュウがあっていいな、とあたたかい気持ちになりました。   パンヂュウのあとは、日本最古の学校といわれる「足利学校」を見学しました。 鑁阿寺からは目と鼻の先にあります。 足利学校の創建については、奈良時代

両毛ひとり旅2―鑁阿寺観光と足利グルメ(ポテト入り焼きそば、足利シュウマイ)

イメージ
両毛ひとり旅のことを、グルメ要素多めで振り返ります。 (前回の記事は こちら ) ひさしぶりのひとり旅! 電車で2時間程度の「旅行」なのに、行けることが嬉しすぎて数日前からうきうきしていました。 やっぱりときどきふらっと旅に出ることが自分には不可欠だな、と思います。   さて、出発の朝。 東武線の駅でふらっと両毛フリーパスと特急券を購入し、りょうもう号に乗り込みます。 1時間半ほどで、東武足利市駅に到着。 この日は足利市内の観光スポットをさくっと観光し、暗くなる前に桐生に移動して、少しだけ観光して夜ご飯を食べ、足利に戻って一泊するという算段です。 桐生には翌日も行くのですが、そのまま朝いちでわたらせ渓谷鉄道に乗り、帰りはそのまま東武線に乗り換えて帰ってしまう予定なので、足利と桐生の市内観光はこの1日に詰め込みました。 まず向かったのは、鑁阿寺(ばんなじ)。 足利氏の氏寺であり、足利義兼(よしかね)が1196年に邸内に持仏堂を立て、大日如来を祀ったのが発祥なのだそうです。 境内の建物は国宝や重要文化財に指定されていて、鑁阿寺自体も大正10年に国の史跡となっています。 (参考: 足利市ウェブサイト 、 鑁阿寺ウェブサイト )  本殿、鐘楼、経堂などの建築物は風格がありました。 また、お寺の周りは広々としたお濠に囲まれ、ゆったりと開けた空間になっていて良い感じです。 雰囲気としては、江戸城や京都の二条城のあたりをほうふつとさせます。 それもそのはず、足利は「東の小京都」と呼ばれたそうで、まさにその異名にふさわしい景観です。 お寺の参道まわりも石畳の道が整備されていて、街歩きが楽しいです。  お昼近くなったので、鑁阿寺の境内にある「大日茶屋」にて、足利名物のポテト入り焼きそばと足利シュウマイを食べました。 事前に調べていて、足利にはおもしろい食べ物がたくさんありそうだったので、楽しみにしていました。   足利シュウマイ(蒸し)150円、ポテト入り焼きそば350円。 「足利シュウマイ」は、肉ではなく、玉ねぎと片栗粉を練ったタネをシュウマイの皮で包んだものです。 シュウマイ=肉を期待する人には残念感があると思いますが、足利シュウマイは「足利シュウマイ」であって、「シュウマイ」とは別の食べ物だと考えると、これはこれでありです。 片栗粉ベースのもちもちのタネには、たしかに玉ねぎの風