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両毛ひとり旅2
濃いめのソースが効いたポテト入り焼きそばと足利シュウマイに舌鼓を打ったあと、鑁阿寺から歩いて5分のところにある御嶽神社へ向かいました。
お目当ては神社の参拝ではなく、小さな境内の一角で営業している移動式屋台「岡田のパンヂュウ」です。
通行人のいない車道沿いにいきなりそこだけ行列ができており、遠目にも、不思議な光景でした。
屋根付き・前面ガラス張りの屋台の中では、大きめのたこ焼き器のような鉄板を前にして、お店のお父さんとお母さん、息子さんと思われる3人がせっせと「パンヂュウ」を作っています。
お父さんが生地を配合し、少量を型に流し込みます。
ひとつひとつにあんこを入れてさらに生地を流し込み、焼き上げます。
生地の焼き上げはお父さんと息子さんが交代でしている様子。
焼き目がついたら平らな鉄板に取り出して、帽子型の平らになっている部分も焼いて、できあがり。
お母さんが注文個数を包み、支払いを済ませ、お客さんに手渡します。
私がついたときは行列は10人に満たなかったと思うのですが、結局20分ほど待ちました。
一組20~30個ほど買っていくのがふつうのようなので、思ったより時間がかかったみたいです。
でも、連係プレーでパンヂュウができていく様子を、お菓子が焼き上がるときのあの甘い香りを吸い込みながら見ているのは、幸せな時間でした。
お値段、3個で100円。
待ちに待って3個買い、待ちきれない思いで急いで鑁阿寺に戻って、境内のベンチで食べました。
甘い生地とあんこの組み合わせは今川焼のようですが、生地のまるい表面はしっかりめに焼き目がついていて、少しだけカリッとしています。
香ばしい。
この大きさ、とまらなくなりそう。
お母さんと小中学生くらいの男の子、おじさん、お姉さん、いろんな年代の地元の人と思われる人たちがたくさん買って行っていました。
おやつや、親戚が集まるときや、ちょっとした手土産に、足利の人はパンヂュウをたくさん買ってきて、みんなで食べるんだろうなあ、と思いました。
足利っ子にはパンヂュウがあっていいな、とあたたかい気持ちになりました。
パンヂュウのあとは、日本最古の学校といわれる「足利学校」を見学しました。
鑁阿寺からは目と鼻の先にあります。
足利学校の創建については、奈良時代、平安時代、鎌倉時代と諸説あるそうですが、いずれにしても日本で最も古い学校であることは間違いないようです。
儒学が教授されていたそうで、校庭には孔子像があり、書院などの立派な茅葺き屋根の建物(現在の建物は落雷で失われた後に再建されたもの)の内部を見学することができます。
入口のそばの部屋で足利学校の概要や歴史を紹介するビデオが放映されており、知識のない私でも、足利学校についてわかった気になったうえで参観することができました。
教育や学問が重視されていなかった時代から、足利学校が学問を道を開いたこと。
とくに易学に強く、戦乱の世の中で、ここで学んだ僧が活躍したこと。
時代の移り変わりにより閉校となってからは、地域の人たちが史跡としての足利学校を守り、精神を引き継いでいること。
建築は見ごたえがあり、歴史も興味深くて、楽しめました。
この周辺をもっとゆっくり観光したかったのですが、午後になってしまったので、このあと桐生へ移動します。

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