投稿

最近の注目記事

両毛ひとり旅4―桐生「ジュウデンケン」地区と「ベーカリーカフェ レンガ」

イメージ
前回までの記事はこちらです。 両毛ひとり旅1 両毛ひとり旅2 両毛ひとり旅3   さくっと足利市を観光し、足利のおいしいものを楽しんだ後、JRに乗って桐生市へ移動しました。 桐生市も、足利市とともに両毛地域圏を構成する市のひとつで、織物業がとくに有名です。 事前リサーチで気になっていた観光の見どころとしては、織物の博物館的なところ(複数ある)と、江戸時代から明治時代ごろに立てられた建造物が残る街並み「重伝建エリア」。 織物の博物館的なところは16:30ごろには受付終了、建物ウオッチングも日が暮れたらできなくなってしまうので、午後の早いうちに桐生に来なければと思っていたのですが、足利観光を満喫していたら、予定より遅くなってしまいました。 まずは、JR桐生駅から歩いて10分程度の「桐生織物記念館」に行きました。 1階は織物製品の販売場、2階が展示室となっています。 2階にのびる階段の感じなど、この建物自体もおそらく歴史のあるものではないかと思います。 展示室には、絹糸の生産過程やいろいろな種類の織機、そして桐生織の製品が所狭しと展示されていました。 案内スタッフのかたに聞いたところ、「桐生織」にはさまざまな織り方があるようですが、素材は絹から化繊まで、そして製品も和服に使う反物や帯からスカーフ、小物まで「なんでもあり」なのが桐生織の特徴だそうで。 ただ、続日本紀に和銅7年(714年)に上野国(上毛)が織物を献上した記録があるとのことで、この辺りの織物の歴史がものすごく古いことは間違いないようです。 時代が下ると、農家の人たちが養蚕や機織りを兼業で営んでいたそうです。 (参考  http://www.kiryuorimono.or.jp/kinenkan/ )   桐生の織物の歴史にふれたところで、次は「桐生新町重要伝統的建造物群保存地区」を見に行きました。  桐生建物記念館からは歩いて5~10分ほど。 南北約820mの範囲に、古い建物が多く保存されています。 桐生新町は1591年から町として作られました。 この「重伝建(ジュウデンケン)地区」には、江戸時代末期から明治、大正、昭和初期に建築され、町屋、蔵、石造り、レンガ造り、コンクリート造り、のこぎり屋根などのさまざまな種類の建築が残っています。 日が短く、すでに西日の気配がしているので、早足です。 のこぎり屋根は、繊維

両毛ひとり旅3―足利食べ歩きおやつ「岡田のパンヂュウ」と足利学校

イメージ
これまでの記事はこちら。 両毛ひとり旅1 両毛ひとり旅2 濃いめのソースが効いたポテト入り焼きそばと足利シュウマイに舌鼓を打ったあと、鑁阿寺から歩いて5分のところにある御嶽神社へ向かいました。 お目当ては神社の参拝ではなく、小さな境内の一角で営業している移動式屋台「岡田のパンヂュウ」です。 通行人のいない車道沿いにいきなりそこだけ行列ができており、 遠目にも、 不思議な光景でした。       屋根付き・前面ガラス張りの屋台の中では、大きめのたこ焼き器のような鉄板を前にして、お店のお父さんとお母さん、息子さんと思われる3人がせっせと「パンヂュウ」を作っています。   お父さんが生地を配合し、少量を型に流し込みます。 ひとつひとつにあんこを入れてさらに生地を流し込み、焼き上げます。 生地の焼き上げはお父さんと息子さんが交代でしている様子。 焼き目がついたら平らな鉄板に取り出して、帽子型の平らになっている部分も焼いて、できあがり。 お母さんが注文個数を包み、支払いを済ませ、お客さんに手渡します。 私がついたときは行列は10人に満たなかったと思うのですが、結局20分ほど待ちました。 一組20~30個ほど買っていくのがふつうのようなので、思ったより時間がかかったみたいです。 でも、連係プレーでパンヂュウができていく様子を、お菓子が焼き上がるときのあの甘い香りを吸い込みながら見ているのは、幸せな時間でした。 お値段、3個で100円。   待ちに待って3個買い、待ちきれない思いで急いで鑁阿寺に戻って、境内のベンチで食べました。  甘い生地とあんこの組み合わせは今川焼のようですが、生地のまるい表面はしっかりめに焼き目がついていて、少しだけカリッとしています。 香ばしい。 この大きさ、とまらなくなりそう。 お母さんと小中学生くらいの男の子、おじさん、お姉さん、いろんな年代の地元の人と思われる人たちがたくさん買って行っていました。 おやつや、親戚が集まるときや、ちょっとした手土産に、足利の人はパンヂュウをたくさん買ってきて、みんなで食べるんだろうなあ、と思いました。 足利っ子にはパンヂュウがあっていいな、とあたたかい気持ちになりました。   パンヂュウのあとは、日本最古の学校といわれる「足利学校」を見学しました。 鑁阿寺からは目と鼻の先にあります。 足利学校の創建については、奈良時代

両毛ひとり旅2―鑁阿寺観光と足利グルメ(ポテト入り焼きそば、足利シュウマイ)

イメージ
両毛ひとり旅のことを、グルメ要素多めで振り返ります。 (前回の記事は こちら ) ひさしぶりのひとり旅! 電車で2時間程度の「旅行」なのに、行けることが嬉しすぎて数日前からうきうきしていました。 やっぱりときどきふらっと旅に出ることが自分には不可欠だな、と思います。   さて、出発の朝。 東武線の駅でふらっと両毛フリーパスと特急券を購入し、りょうもう号に乗り込みます。 1時間半ほどで、東武足利市駅に到着。 この日は足利市内の観光スポットをさくっと観光し、暗くなる前に桐生に移動して、少しだけ観光して夜ご飯を食べ、足利に戻って一泊するという算段です。 桐生には翌日も行くのですが、そのまま朝いちでわたらせ渓谷鉄道に乗り、帰りはそのまま東武線に乗り換えて帰ってしまう予定なので、足利と桐生の市内観光はこの1日に詰め込みました。 まず向かったのは、鑁阿寺(ばんなじ)。 足利氏の氏寺であり、足利義兼(よしかね)が1196年に邸内に持仏堂を立て、大日如来を祀ったのが発祥なのだそうです。 境内の建物は国宝や重要文化財に指定されていて、鑁阿寺自体も大正10年に国の史跡となっています。 (参考: 足利市ウェブサイト 、 鑁阿寺ウェブサイト )  本殿、鐘楼、経堂などの建築物は風格がありました。 また、お寺の周りは広々としたお濠に囲まれ、ゆったりと開けた空間になっていて良い感じです。 雰囲気としては、江戸城や京都の二条城のあたりをほうふつとさせます。 それもそのはず、足利は「東の小京都」と呼ばれたそうで、まさにその異名にふさわしい景観です。 お寺の参道まわりも石畳の道が整備されていて、街歩きが楽しいです。  お昼近くなったので、鑁阿寺の境内にある「大日茶屋」にて、足利名物のポテト入り焼きそばと足利シュウマイを食べました。 事前に調べていて、足利にはおもしろい食べ物がたくさんありそうだったので、楽しみにしていました。   足利シュウマイ(蒸し)150円、ポテト入り焼きそば350円。 「足利シュウマイ」は、肉ではなく、玉ねぎと片栗粉を練ったタネをシュウマイの皮で包んだものです。 シュウマイ=肉を期待する人には残念感があると思いますが、足利シュウマイは「足利シュウマイ」であって、「シュウマイ」とは別の食べ物だと考えると、これはこれでありです。 片栗粉ベースのもちもちのタネには、たしかに玉ねぎの風

両毛ひとり旅1―東武両毛フリーパスでふらっと両毛へ

イメージ
ひさしぶりにひとり旅しました。 車窓を見ながらぼーっとしたいな ローカルグルメ楽しみたいな   と思いたち、足利・桐生に行ってきました。   行くまではよく知らなかったのですが、足利は栃木県、桐生は群馬県にありますが、 どちらも両毛と呼ばれる地域を構成していて、共通の文化圏にあるのですね。   はじめ、桐生を起点としてわたらせ渓谷鉄道に乗ることを考えていて、そのための前泊として足利にも立ち寄ることを決めたのでした。 でも実際に足利と桐生の観光情報を調べているうちに、どちらも伝統的に繊維業が盛んだったり、名物グルメとして「ポテト入り焼きそば」「(肉が入っていない)シュウマイ」「ひもかわ」が浮上してきたりして、県境に隔てられてはいても、旅先として両方を見に行くのは結構自然なコースなのかも、と思いました。   足利には足利学校(また、私は行ってませんがあしかがフラワーパークも)、桐生には伝統的な建造物の残るエリアもあり、わたらせ渓谷鉄道の乗車や足尾銅山観光も楽しめて、見どころがたくさんでした。    両毛へは、東武鉄道の「ふらっと両毛フリーパス」を使いました。 https://www.tobu.co.jp/odekake/ticket/ryomo/furatto.html   浅草駅、押上駅、北千住駅などから茂林寺前駅(館林市)までの往復乗車券と、両毛地域のフリー区間の乗車券が三日間つかえて、2,240円でした。 (大宮や春日部などから買うこともでき、その場合は金額が異なります。) 期間中は両毛地域の各市内の路線バスもこのパスで乗り放題です。     私は二日間だけの日程で、足利も桐生も徒歩圏内しか観光しなかったのでバスは使う機会がなかったのですが、路線バスを上手に使うと観光できる幅が広がると思います。 また、このフリーパスを持参すると観光地の入館料割引やみやげ店などでの特典も受けられました。   注意すべきなのは、往復で特急を使う場合は特急料金が別に必要になること。 それから東武足利市駅とJR足利駅、東武新桐生駅とJR桐生駅は結構はなれており、観光に便利なのはどちらもJRの駅だったりするため、足利と桐生の間はJR線を使うのが現実的であるということです。  JRの足利駅と桐生駅は片道16分、242円(IC利用)しかかからないので、やりかたは観光ルートと日程次第にはなります

三島・沼津食いだおれ―富士宮焼きそばと鰻コロッケ

イメージ
三島・沼津・富士宮に行ったときの記録。 前の記事からの続きです。 なんだかんだ言ってゆったり楽しんだ休暇村をチェックアウトして、富士宮駅周辺に戻りました。 浅間神社を観光し、富士宮名物ほか軽食の屋台が集まる「お宮横丁」で、富士宮焼きそばと静岡おでんを食べました。 富士宮焼きそばは、ラードを絞ったあとの「肉かす」、魚粉などが特徴で、昔から食べられていた焼きそばに新しく「富士宮焼きそば」と命名したものなのだそうです。 最近のご当地グルメの流行りにのって開発されたものだと思っていたので、意外でした。 そういわれてみると確かに、写真映えするような華やかさも派手さもないのですが、いつも食べている焼きそばとは違うおいしさがありました。 地元に根付いているというのも納得。 きっと富士宮の人たちはこれがときどき食べたくなるんだろうなあ。 朝霧高原の牛乳を使っているというソフトクリームも食べて、三島に戻りました。   最終日のこのときまで行きそびれていた、三島スカイウォークへ。 三島スカイウォークへは、直通のバスがあります。 三島市内の観光スポットや箱根峠などを含む路線バスの1日フリーパスと三島スカイウォーク入場引換券がセットになった「三島スカイウォーク・柿田川まち歩きパック」を購入しました。 通常のバス運賃と入場券を購入する場合の半額以下、1500円というお得なチケットでした。 これ、今バスのサイトを見ると「2020年9月1日~12月31日の期間限定販売、完売次第終了」と書かれており、11月29日現在、完売だそうです。 三島スカイウォークを含む三島観光に便利でとてもお得なので、来年以降また販売されることがあればおすすめです。 三島スカイウォークは、曇り空にもかかわらず多くの人で賑わっていました。 日本最長のつり橋で、富士山が見えることが売りの観光スポットですが、富士山はやっぱり見えず。 つり橋は高くて怖かったです。 長さは400メートルあるそうです。 周りには資料が展示してあるところや(実際に使われているのと同じ金属の太いケーブルが展示されていました)、みやげ店、飲食店、アスレチックなどがあり、地元の人が家族で週末に遊びに来たりするのにぴったりだと思いました。 晴れていたらよかったなー。 三島駅に戻り、駅のそばの居酒屋さんで「鰻コロッケ」なるものをテイクアウトしました。 三島コロ

三島・沼津食いだおれ―休暇村富士の贅沢ごはん

イメージ
三島・沼津でひたすらおいしいものを食べる旅、二日めの午後から三日めにかけての記録です。   ※前回までの記事 ① 三島・沼津食いだおれの旅 ② 三島・沼津食いだおれ―三島コロッケと鰻 ③ 三島・沼津食いだおれ―さわやかのげんこつハンバーグ   ④ 三島・沼津食いだおれ―沼津港の海鮮丼と安本のシューロール 沼津の「手作りお菓子 やすもと(安本)」さんでいただいた、真心の塊のようなシューロールの切れ端をほおばりながら感動しているうちに、列車は富士宮駅に到着。   まだ夕方というにも早いくらいの時間だったのですが、いかんせんおなかの調子もまだあまりよくなく、また疲れも溜まっていたので、早めに今夜の宿泊先に向かうことにしました。 この日はこの旅一番の贅沢で、休暇村富士に宿泊することにしていました。 ちょっとだけ朝夕の食事をグレードアップしたプランです。 富士宮駅は、午後3時過ぎくらいだというのに、バスの窓口も閉まっていてひとけがありません。 休暇村行きのバスの乗り場がわからなかったのですが、人がいないので尋ねることもできず。 仕方なくバス会社に電話で聞いて、なんとか目的のバスに乗ることができました。 休暇村は家族連れ、年配の夫婦連れが多く、チェックイン待ちの人がいるくらい、混んでいました。 ちょうど、Go To Travelキャンペーンで東京都が含まれてから初めての週末でしたが、早々に旅行に来ている人はたくさんいるんだな、と思いました。 全室から富士山が見える! ということで、やっときれいな富士山が見られると、楽しみにしていました。 お部屋はゆったりできる広さで、富士山に面して大きな窓がありました。 しかし、残念なことに、到着時はどんより雲に覆われていて、ほとんど富士山の姿は見えませんでした。       夜は本まぐろ懐石の夕食でした。 正直、おなかも絶好調ではないし、朝は沼津港でおいしい海鮮丼も食べていたので、夕食はあまり期待していませんでした。 ですが、最初からマグロ尽くしの懐石料理、大変おいしかったです。    清水港から直送した本マグロを使っているそうで、お品書きといっしょに認定証まで置いてありました。       大トロ・中トロ・赤身のお刺身、頬肉の石焼き、赤身のフライ、握りずし、カマ汁など、ひたすら本マグロを堪能しました。 トロがおいしいのは想定の範囲内なのです

三島・沼津食いだおれ―沼津港の海鮮丼と安本のシューロール

イメージ
二日め。 朝食を求めて、沼津駅のそばのホテルからタクシーで沼津港に向かいます。 沼津駅から沼津港の近くまでは、バスもあります。 歩いて行っても30〜40分ほどなのですが、昨日は一日足が棒になるほど歩いていたので(2万歩以上…)、この朝は足をいたわることにしました。 着いたのは朝7:30過ぎ。 週末なのに港周辺は人があまりいませんでした。 通常7:00ごろまでセリの見学ができるそうですが、どうやら土曜日はお休みだったようです。     開店しているお店も少なく、どこに入ろうか迷いましたが、タワーのようなかき揚げ丼で有名な「丸天」に行きました。 お店に入ってみると思ったよりお客さんが入っていました。 セリが見られないので観光客はあまりいないけれど、朝食を食べに来ている地元の人は結構いる、ということだったのかもしれません。 海鮮丼が食べたかったので「魚河岸丸天丼」を。 あのかき揚げも気になって、「海鮮かき揚げ」も注文し、同行者とシェアすることにしました。 海鮮、やはり新鮮でおいしい! エビがとろけます。 お刺身も脂がのってます。 しらすって駿河湾でしかとれないそうで、ふわふわでおいしかったです。 気になっていたタワーのようなかき揚げですが、朝からはちょっとおもすぎた。。。 それにかき揚げの具が円柱の下の方に偏っていて、おまけに油も抜けきらず下の方が油ギッシュになっていたので、ふたりでも食べきれませんでした。 まあ、海鮮丼食べつつなので、そうでなくてもおなかパンパンになりそうな量なのですが。 昨日は夜食までおなかいっぱい食べ、この日は朝イチの海鮮丼にかき揚げがとどめを刺して、案の定、おなかをこわしてしまいました。 もしかしたら飲みなれない胃薬を昨日予防的に飲んだせいかもしれないし、さわやかのハンバーグが生焼けだったからかもしれないし、ただの食べ過ぎかもしれませんが、とにかくこの日はおなかが痛かったです。 それでもなんとか、おみやげにアジの開きを発送し、えびせんを買い、水門「びゅうお」にのぼりました。 水門はあまり期待してなかったけど、いい眺めでした。 この日は空が晴れ渡っていて、海もきれいに見えました。 岸で釣りをしている人たちもいました。 沼津港で深海プリンも食べたかったけど、おなかが痛かったので諦めました。 バスで沼津駅のほうまで戻り、少し早いですが今日の宿泊地である富